F1ドライバー・グロージャン、2017年新ルールとマシン完成図に「セクシーとは言い難い」とコメント

改定が検討されているF1のテクニカルレギュレーションだが、ロマン・グロージャンは、この改定がマシンを"セクシー"にするとは思えない、と懸念を示している。

2017年シーズンより改定が検討されているF1のテクニカルレギュレーションだが、ロマン・グロージャンは、この改定がマシンを"セクシー"にするとは思えない、と懸念を示している。各チームは、来年のテクニカル・レギュレーション改定に概ね合意しており、このまま最終決定されれば、マシンは従来よりも幅広のタイヤと増大するダウンフォースでラップタイムが3秒ほど速くなる見込みだ。

ところが、グロージャンは、マシンの重量制限が現在より20kg増えることになる新ルールについて検討が十分ではないとし、ドライバーの意見をもっと取り入れて欲しかったという。

「2017年の新ルールもマシンの予想図も見たが、どう見てもセクシーとは言い難い。特にあのリアウイングとフロントウイング。それに20kgも重くなるなんて、ちょっと危ない」と、グロージャンは『Motorsport.com』の独占インタビューで語っている。「僕たちドライバーの要望をもっと聞いてくれたらよかったのにと思うよ。大抵のドライバーは、みんなそう言っている。"僕らの意見にもっと耳を傾けてほしい、アイデアだってあるんだ"ってね。僕たちに電話をくれればいいのに」

ドライバーの要望はどのくらい反映されるのかと尋ねると、こう付け加えた。「確かに意見は採用されたけど、僕らは常に前へ進まなくちゃならない。サーキット・コミッションにはドライバー代表もいるし、縁石や安全に関することなど、どんなこともしっかりと聞いてくれる。それでも、重要な決定が下される時には自分たちの考えを直接言いたくなるし、それが今の流れだと思う」

予選方式では"あまり変化が起きない"

グロージャンはまた、今シーズンから導入される予定の予選方式の大きな変更について、コンディションが複雑に絡む場合を除いては、あまり大きな影響を及ぼさないだろうと話している。

「どのチームも早くコースに出て早々にベストタイムを出し、後はピットに戻って残り時間をやり過ごそうとするだけだ。使えるタイヤの数が増えないなら、これまでより多く走ることはないよ」と語り、「タイヤは1周ベストを出せばそれで終わりだと、僕らは分かってる。路面がドライか、コンディションが悪いかで状況は変わってくるから、それによっては予期しない驚きが生まれるかもしれないけどね」と続けた。

「もし、より多くマシンを走らせたいという話だったら、予選で使えるタイヤを増やす必要があるだろう。最初の5分でいいラップタイムを出さなければならず、90秒ごとに最下位のマシンが脱落するなら、最初の3分が勝負になるというだけだ」

グロージャンは言う。「セッションの最後でニュータイヤを使うなら状況は変わるけど、でも、Q2でそうする意味があるのかな」

注:この記事は、モータースポーツの最新情報や写真、ビデオをお届けする『Motorsport.com』に掲載されたBasile DavoineとBenjamin Vinel記者による記事を転載したもの。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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