眠れていますか? 各年齢別のベストな「睡眠時間」がありました

しっかり8時間眠ると疲れがよくとれると感じる人もいれば、9時間ほどがベストという人もいます。それほど多くなくてもいいという人もいます。
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しっかり8時間眠ると疲れがよくとれると感じる人もいれば、9時間ほどがベストという人もいます。それほど多くなくてもいいという人もいます。何時間眠りたいかはとても主観的な問題ですが、何時間「眠らなくてはいけないか」はもっと具体的な問題です。

NPO法人「アメリカ睡眠財団」(NSF)の公式サイトで組まれた「私たちは実際のところ何時間睡眠が必要なのか?」という分析結果は、非常に人気が出ました。そこで、専門家グループは情報が最も正確で最新かを確認するため再調査しました。

「睡眠時間の情報はNSFホームページの中で最も訪問の多かったページの1つでした。ただし、各レンジの推奨内容の根拠は実ははっきりしません」と、睡眠財団の科学諮問委員長マックス・ハスコウィッツ博士はハフィントンポストにそうコメントしました。

上記の取り組みのため、6人の睡眠専門家とアメリカ小児科学会、アメリカ老年医学会、アメリカ精神医学会、人間開発学会等の団体出身の12人の医療専門家から成る専門家委員会が正式に文献を再調査したのです。この委員会は2004年から2014年にかけて発行された査読付ジャーナルのなかから、健康な人を対象とする睡眠時間に関する研究を中心に再調査しました。調査した312の文献をもとに、専門家は現在推奨されている睡眠時間を微かながらに修正しました。結果は以下の通りです。

  • 新生児(0~3カ月): 14~17時間(以前のデータでは12~18時間)
  • 乳児(4~11カ月): 12~15時間(以前のデータでは14~15時間)
  • よちよち歩き(1~2歳): 11~14時間(以前のデータでは12~14時間)
  • 未就学児(3~5歳): 10~13時間(以前のデータでは11~13時間)
  • 就学児(6~13歳): 9~11時間(以前のデータでは10~11時間)
  • ティーンエージャー(14~17歳): 8~10時間(以前のデータでは8.5~9.5時間)
  • ヤングアダルト(18~25歳): 7~9時間(新たな年齢カテゴリー)
  • 成人(26~64歳): 7~9時間(変更なし)
  • 高齢者(65歳以上): 7~8時間(新たな年齢カテゴリー)

(この他、平均に収まらない特殊な人向けのカテゴリーも新たに追加されました)。

「専門的な組織が年齢別の推奨睡眠時間を定めるのはこれが初めてです。世界で発行され、睡眠時間が健康、実績、安全面に及ぼす影響を取り扱っている科学文献を厳密に秩序正しく再調査することで実現されました」と、ハーバード大学医学大学院の睡眠医学教授で国立睡眠財団理事会代表のチャールズ・A・ツェイスラー博士・医師はコメントしました。

ハスコウィッツ博士によると、この取り組みは厳密に言うと科学ではなく、物事の始まりにすぎないとのことです。「多くの場合と同じように、これは目標に到達するための漸近的な方法です。最初に誰かが腕時計を製作しました。最初の出来栄えはあまり良いものではなかった。でも何百年をかけて精巧な修正がなされ、今では時間を表示できない時計は珍しくなりました」。睡眠時間について多くの研究がなされ、その後わずかな修正が施されていくと、医療専門家が患者に対し絶対的かつ最適な推奨睡眠時間を伝えるのに役立てられるでしょう、と彼は述べました。

あなたがいま、十分な睡眠がとれていて健康にも問題がないのなら、そのまま継続してください。でも対象年齢の数値内の睡眠をとっていても朝起きたとき疲れがとれず1日を通して元気が出ないのであれば、別の睡眠時間を試さなくてはいけないとか、理想的な睡眠環境にないという警告の兆候である可能性があります。その時は医療専門家に相談してみるのもよいかもしれません。

状況がよく分からない場合、ハスコウィッツ博士は家庭で次の実験をするよう勧めています。対象年齢で設定されている数値の中央値から睡眠を始めてください。起きたとき、日中、そして夕方に緊張がほぐれた時の気分に注意してください。それから、その時々の気分を考えて睡眠時間を自分が適当と思う時間に修正していくのです。

または、もう少し簡単な方法で試すこともできます。「就寝時間と起床時間を自由に選べるとしたら、何時に設定しますか?」とハスコウィッツ博士は問いかけました。筆者が午後11時30分と午前8時ですと答えたところ、「では、その時間があなたの永遠、永久の睡眠時間になり、1分たりとも追加できないとします。永遠にその時間きっかり睡眠を取ることになります。それでも修正したいと思いませんか?」。1分たりとも追加できないのであれば、1時間追加したい。筆者がそう答えると、博士は多くの人が同じ質問をされると修正を望むといいます。最初に言った時間と、修正して言った時間の間が、適切な睡眠時間になるのだそうです。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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